
オランダ生活を始めてしばらくすると、じわじわ効いてくるのが交通費の高さです。
トラムやバス、NS(オランダ鉄道)を使うたびに「またこんなにかかるの?」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
実は、在住者向けにはいくつものサブスク(定期券や割引プラン)が用意されていて、うまく使うと毎月の出費を大きく減らせます。観光用のCity Cardや1日チケットとは違い、在住者のライフスタイルに合わせた選び方ができるのが特徴です。
私自身、これまでにNSの割引プランやGVBの定期券などを利用してきました。「もっと早く知っていれば…」と思うようなサービスもあり、今では欠かせない存在になっています。
この記事では、オランダの公共交通サブスクを在住者の視点で整理し、どんな人にどのプランがおすすめかを分かりやすくまとめます。これから長期で住む方や、通勤・通学で毎日交通機関を利用する方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 鉄道系サブスク

オランダで鉄道をよく使う人にとって必須なのが、NS Flex というサブスクです。NS(オランダ鉄道)の公式サービスで、OV-chipkaartに紐づけて利用します。
▼ NS Flexの基本
- チャージ不要の後払い式:改札をタップして乗車 → 月末にまとめて請求。
- オプションを自由に追加・変更可能:1か月単位でプランを切り替えられる。
▼ 主なプラン
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Dal Voordeel(オフピーク割引)
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月額 €2.95(2025年時点)平日のラッシュ時間を避ければNS運賃が 40%割引。私もよく利用しましたが、午後や週末に移動する人ならすぐに元が取れます。
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Weekend Vrij(週末乗り放題)
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月額 €36.95(2025年時点)で、金曜18:30〜月曜4:00まで乗り放題。週末にあちこち出かける人にぴったり。
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Altijd Vrij(常時乗り放題)
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月額 €375.70 (2025年時点)で、平日も休日もいつでも全国乗り放題。通勤や長距離出張が多い人向け。
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わたしはオランダに来たばかりの頃、まずはDal Voordeelから始めました。最初は「本当に元が取れるのかな?」と思いましたが、アムステルダムからハーグへ日帰りするだけで割引分が大きく、あっという間に年会費のもとが取れる印象でした。
一方で、通勤などで平日ピークの時間帯に必ず乗らざるを得ない人には、正直向きません。仕事や学業でどういう時間帯に動くかを考えて選ぶのがポイントです。
▼ まとめ
- 電車移動をするなら、まず検討すべきはNS Flex。
- 時間に余裕のある生活ならDal Voordeel、週末外出派ならWeekend Vrijが特におすすめ。
- 通勤族や鉄道をフル活用する人はAltijd Vrijで安心。
2. 都市交通系サブスク(GVB, RET, HTM)

鉄道(NS)ほど長距離を移動しない人でも、市内や周辺でのトラム・バス・メトロ利用が多いなら、都市交通のサブスクが便利です。毎日の通勤・通学はもちろん、雨の日や寒い日の移動も気軽にできるようになります。
わたし私自身が使っているので、GVBについては詳しくご紹介します。
(1) GVB(アムステルダム市内交通)
アムステルダムとその近郊で生活するならまず検討したいのがGVBのサブスク。いくつか種類がありますが、出発地と目的地を入力すると「一番お得なサブスク」を提案してくれるreisadviesが便利です。
- GVB Flex
- 月額制で、GVBが運行するバス・トラム・メトロへの乗車が割引に。
- 電車(NS)のFlexと同じく「後払い式」なので、チャージ不要でスムーズ。
- Randstad Noord Zone Jaarabonnement(ランスタッド北部ゾーン定期券)
- アムステルダム市内に加えて、周辺都市まで広くカバー。
- 毎日通勤・通学で利用する人なら十分に元が取れます。一年間のサブスクを購入すると2ヶ月分の料金がお得に。
- 鉄道は含まれず、バス・トラム・メトロ専用。
- わたしも利用していますが、「追加料金を気にせず動ける」安心感がとても大きいです。
(2) RET(ロッテルダム)
ロッテルダム市内のトラム・バス・メトロを対象としたパスがあります。
わたしは利用したことがありませんが、通勤・通学者には必須との声が多いです。公式サイトにわかりやすい案内があります。
- ロッテルダム市内のトラム・メトロ・バスに対応。
- 月額・年額パスがあり、通勤や学業で毎日使う人向け。
- 大都市なので範囲が広く、短距離でも意外と交通費がかさむため、パスで大きく節約できます。
(3) HTM(デン・ハーグ)
デン・ハーグ市内やスヘフェニンゲン方面に強いHTM。こちらもわたしは利用経験はありませんが、現地で通学する学生さんや在住者にとっては重要な交通手段です。詳細は公式で確認するのがおすすめです。
- デン・ハーグ市内やスヘフェニンゲン方面へのトラム・バスが対象。
- 通学利用者に特に人気。
- 海沿いへの移動が多い人や、デン・ハーグ中心部で暮らす人におすすめ。
▼ まとめ
- 市内での利用が中心 → GVB Flexや各都市の定期パス
- アムステルダム+周辺都市を行き来する → Randstad Noord Zone Jaarabonnement
- 利用頻度が週1〜2回程度なら、1回券の方が安いケースもある
3. 観光用チケット(GVB multi-day ticketなど)との違い

オランダ在住者がよく使うサブスクと混同されがちなのが、観光客向けのチケット、例えばアムステルダムで言うと GVB multi-day ticket です。
これは「1〜7日間、市内のトラム・バス・メトロが乗り放題になるチケット」で、アムステルダム観光にはとても便利です。
ただし在住者にとっては:
- 有効期限が最大7日間なので、生活利用には不向き
- サブスクのような月単位・年単位の割引はない
観光にはmulti-day ticket、生活にはGVB FlexやRandstad Noord Zone Jaarabonnement、と使い分けがはっきりしています。
4. まとめ|在住者の使い分けとおすすめ
オランダの交通費は、日々積み重なると意外と大きな負担になります。だからこそ、自分のライフスタイルに合ったサブスクを選ぶことが節約の近道です。
- 鉄道での長距離移動が多い人
NS Flex の Dal Voordeel や Weekend Vrij がおすすめ。オフピーク割引や週末乗り放題で、遠出がぐっと気軽になります。 - アムステルダム市内+周辺での移動が中心の人
GVB Flex や Randstad Noord Zone Jaarabonnement。毎日の通勤や通学に強く、追加料金を気にせず乗れる安心感があります。 - ロッテルダムやデン・ハーグに住む人
RET や HTM の定期パスを。現地在住の方から「必須」とよく聞くので、公式サイトでの確認が確実です。
大事なのは「自分がいつ、どの範囲でどれくらい移動しているか」を一度振り返ってみること。週末だけ外出する人と、毎日通勤する人とでは、最適なプランはまったく変わります。
わたし自身、今はRandstad Noord Zone Jaarabonnementに落ち着いていますが、週末に遠出の予定がある時はNSのサブスクを申し込んでお得に移動しています。「もっと早く知っていればなあ」と思うこともしばしばですが、それも含めて在住生活の学び。これからオランダに来る方には、ぜひ早めにチェックしていただきたいです。
今回はアムステルダム(GVB)、ロッテルダム(RET)、デン・ハーグ(HTM)を中心に紹介しましたが、ユトレヒトやマーストリヒトなど他の都市にも地域ごとの交通事業者があります。基本的には各都市の公式サイトで「subscription(定期券)」「abonnement」と検索すれば情報が出てきますので、ご自身の生活圏に合わせて確認してみてください。
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