海外移住すると「日本で入っていた保険、どうする?」という問題にぶつかりますよね。
わたしもオランダでの暮らしが長くなり、日本の家族に「ちゃんと保険に入ってるの?」と聞かれることが増えてきました。
さらに将来、いつ日本に本帰国するか決めていない...という状況。
この記事では、そんなわたしが「日本の三大保険(生命保険・医療保険・がん保険)ってオランダではどうなってるの?」と疑問に思い、実際に調べたことを整理しておきます。
※ わたしは保険の専門家ではないので、詳しくはご自身の状況に合わせて専門家にもご相談ください。
1. 日本の三大保険とは?
一般的に、日本ではこの3つを「三大保険」と呼ぶことが多いです:
- 生命保険(死亡保障)
- 医療保険(入院・手術など)
- がん保険
オランダでもこれにあたる備えは必要なのでしょうか?ひとつずつ整理してみます。
(1) 生命保険(死亡保障)
オランダにも生命保険(levensverzekering)があります。
もし自分に万が一のことがあった場合、家族にまとまった金額が支払われるものです。
【選び方のポイント】
- パートナーがいる or 家を購入した場合 → 加入を検討する人が多い
- 単身で子供も扶養家族もいない → 優先度はそこまで高くないかも
わたしの場合は現在単身&家をまだ購入していないので、生命保険はまだ加入していません。
(2) 医療保険(入院・手術など)
オランダでは健康保険(basisverzekering)への加入が法律で義務づけられています。
日本でいう健康保険(協会けんぽや国保)に近いものですね。
この保険に入っていれば、入院費・手術費・医療費などの基本的な保障は十分に受けられます。
日本でよくある医療保険(入院1日いくら、など)と違い、オランダでは「自己負担額(385ユーロ)以上の医療費がほぼ無料になる」仕組みのため、別途民間医療保険に加入する人は多くありません。
わたしも現在は基本の健康保険だけ加入しています。
(3)がん保険
これが一番迷いました。
日本では「がん保険」に入る方も多いですが、オランダではちょっと事情が違います。
- 基本健康保険で、がん治療の標準的な医療費(手術・放射線・抗がん剤など)はカバー
- 乳房再建などの再建手術も含む
- 差額ベッド代や自由診療という概念自体がオランダにはない
つまり、日本でよくあるがん保険に含まれる「入院給付」「通院給付」「先進医療費」などは、オランダでは「そもそも必要性があまりない or 健康保険内でカバー」なのです。
【例外】
- 海外の先端治療(オランダ未承認の治療)を希望する場合は別途備えが必要
- がん診断時にまとまった給付金が欲しい場合は民間保険を検討
2. 将来日本帰国時の備え方
わたしの場合、60歳以降に日本へ本帰国予定。
そのため、がん保険などの民間保険に入る時期は慎重に検討しています。
帰国後に加入を考えている方もいますが、高齢になるほど新規加入が難しくなる/保険料が高くなるため、40代後半には情報収集を始めようと思っています。
\ ポイント /
- 日本の医療制度や民間保険の内容は数年単位で変わることもあるため、できるなら帰国予定の5〜7年前から情報収集・準備するのがベター
- オランダ滞在中に焦って日本のがん保険に加入するより、帰国時に日本の制度や状況を見て判断するのが合理的かも
3. さいごに
オランダでは医療制度そのものが日本とかなり違います。
無駄に不安になる必要はないですが、将来日本に帰国することを考えている場合は、その時に日本の保険にどう入るかも事前に考えておくと安心。
今回まとめた内容はわたしが調べたことなので、詳しく知りたい場合は各保険会社や専門家にも相談していただければ幸いです。
<<今回の記事を書くにあたり参考にした記事>>
▼ 生命保険について
▼ 基本的な健康保険パッケージ
▼ がんに対する補償
▼ がんにかかった場合の払い戻し
▼ AFT治療(自己脂肪組織を用いた乳房再建)