オランダ暮らしログ|旅と日々のまにまに帖

オランダ在住者による、暮らしと旅行の情報ブログ。現地生活のこと、観光スポット、旅の記録を綴ります。

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オランダの家庭医(ハウスアーツ)って?探し方・予約方法・薬のもらい方メモ

はじめに|病院に行く前に知っておくこと

オランダに住みはじめたとき、まず戸惑ったのが病院の仕組み。
日本では「ちょっと体調が悪いな」と思ったら、すぐに病院へ行けますよね。
でもオランダでは、どんな症状でもまず「家庭医(ハウスアーツ・ホームドクター)」に連絡するのが基本です。

この記事は、これまで私がオランダで実際に経験したことを、自分のために記録したものです。でも同時に、「これから住む人」「家族や友人が遊びに来る人」にとっても役立つ内容になればと思っています。

1. ハウスアーツとは?|オランダの「かかりつけ医」

オランダ語で「huisarts(ハウスアーツ)」は、家庭医・かかりつけ医のこと。
体調が悪いときや、専門の先生に診てもらいたいときも、まずハウスアーツを通さなければいけません

- ハウスアーツがやってくれること

  • 軽い病気(風邪・腹痛・かゆみなど)の診察
  • 専門医の紹介状を書く
  • インフルエンザなどの予防接種の案内
  • 薬の処方や薬局への連絡

2. ハウスアーツの探し方|まずは「近く」で探す

ハウスアーツはどこでも自由に選べるわけではありません。
自宅の住所(郵便番号)で担当エリアが決まっていることが多いです。

- 探すときのステップ

  1. 住んでいるエリア+“huisarts”でGoogle検索
  2. 出てきたハウスアーツのホームページを見る
  3. 登録受付中(Inschrijven)かを確認。もしくは電話で確認。
  4. フォームやメールで登録申し込み
  5. 受付からメールが来たら、必要書類などを送る

※「今は患者を受け付けていません」というハウスアーツも多いため、根気強く探す必要があります。

3. 予約の取り方|電話かWebから

ハウスアーツに登録した後、いざ体調が悪くなったときは予約を取ります。

- 方法は2つ

  • 電話:受付時間に電話して、症状を伝えると予約時間を案内してくれます
  • オンライン:病院によってはWebフォームやアプリから予約できることも

- 予約のポイント

  • 当日予約はできないことを前提に連絡。(当日予約ができればラッキー!)
  • どんな症状か聞かれるので、短くはっきり答える(例:「昨日から発熱があり、咳が出る」「一週間前から発疹があり、保湿クリームを塗っても痒くて寝られないほど」など)
  • 緊急性が低いときは、電話で看護師さんがアドバイスをくれるだけのことも
  • ハウスアーツによっては予約不要で来院可能な曜日・時間を決めていることもある。(ただし混む)

4. 薬のもらい方|処方箋は電子で送られる

診察して薬が必要になったら、先生(ハウスアーツ)が登録してある薬局に電子で処方箋を送ってくれます

- 薬の受け取りの流れ

  1. 診察後、薬局に処方箋が送られる(紙は不要)
  2. 薬が準備できたらSMSやメールで通知がくる
  3. 薬局で名前を伝えて受け取る
  4. 一部の薬は保険でカバーされず、自己負担になることもある

以前処方してもらったお薬が欲しい時は、ハウスアーツに電話一本するだけで薬局に処方箋を送ってくれます。薬局(Apotheek)は自分の家の近くで登録しておくと便利です。

5. インフルエンザワクチン(Griepprik)について

オランダでもインフルエンザワクチンの接種は可能です。

- 接種できる人・方法

  • 60歳以上持病がある人は無料(自動的にお知らせが届く)
  • それ以外の人でも、希望すれば有料で接種可能
  • ハウスアーツにワクチン接種を希望していることを伝えると、その後のステップと予約日時について連絡がくる

私が2024年冬にインフルエンザの予防接種を受けた時は、ハウスアーツの指示でまず薬局にてワクチンを購入し、そのままハウスアーツに持参してワクチンを打ってもらいました。(ワクチン代は€40,35/回でした)

6. 夜間や休日はどうする?|緊急時の連絡先

ハウスアーツは、平日の昼間しか開いていません
夜や週末に体調が悪くなったら、「Huisartsenpost(休日・夜間当番医)」に連絡します。

- ここがポイント!「ハウスアーツに行くべきかどうか問題」

私は毎年1回、オランダのBHV(会社や団体で受ける応急手当講習)を受けています。
講師の方が話していたエピソードがとても印象的だったので、ここにメモしておきます。

「指を1本切り落としてしまっても、まずはハウスアーツに連絡してください。病院には直接行っても受け入れてもらえません」
「でも、指を2本以上切り落としたら、病院に直接行ってもOKです」

衝撃的な話ですよね。
でもこれは、オランダの医療システムが“まずは家庭医が判断する”という仕組みに支えられている証拠なのだと思います。

- おまけメモ:2023年のケガで一番多かったのは?

ちなみに講習では、「2023年に最も多かった切り傷は、アボカドを切っていて手を切ったケースだった」という話もありました。
身近な食材でも思わぬケガにつながりますし、指一本切り落としてしまっても病院に駆け込むことができないと知った以上、より気をつけていきたいです。

7. 実際にハウスアーツを利用してみてのメモ

  • 日本みたいに「とりあえず病院に行く」ができない分、自分で症状を言葉にする力が必要
  • 常用するお薬は診察不要で処方箋を出してくれるのは便利
  • 医師との信頼関係が大切。合わないと感じたら、別のハウスアーツに変えることも可能(エリアが対応して、空きがあれば)
  • 基本的には対処療法なので、日々自分で健康を心がけることが大切。(日本に一時帰国するタイミングで健康診断を受ける)

8. まとめ

体調を崩したとき、どんなふうに助けを求めればいいか。
言葉も仕組みも違うからこそ、こうして少しずつ記録しておきたいと思います。

このページは、「もしものとき、自分が焦らないためのメモ」。そして、これからオランダで暮らす人にとっても、少しでも安心につながりますように。