オランダ暮らしログ|旅と日々のまにまに帖

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オランダの休暇手当(Holiday Allowance)とは?|仕組み・もらえる理由・注意点まとめ

オランダで働いていると、ふだんのお給料とは別に、毎年「休暇手当(Holiday Allowance)」というお金が支給されます。
「ボーナスかな?」と思って嬉しくなるのですが、これは
法律で決まっている、れっきとした制度です。

初めてこの制度を知ったとき、「どうしてもらえるの?」「いくらくらい?」「何に使えばいいの?」と疑問がたくさん浮かびました。
この記事は、そんな疑問をまた自分で確認したくなったときのメモとして、そして同じように迷っている方に向けてまとめています。

1. 休暇手当ってなに?どうして支給されるの?

オランダでは、年間に少なくとも4週間分の有給休暇を取る権利が法律で定められています。
その休暇中にも生活費に困らず、安心して休めるように用意されているのがこの「休暇手当」です。

かんたんに言うと…
「有給休暇をちゃんと取れるように、毎月のお給料とは別に「休みのためのお金」が貯められている」というしくみ。

2. 「8%」の意味|どのくらいもらえるの?

休暇手当の支給額は、年収の8%と法律で定められています(2025年時点)。
これはオランダ全国共通のルールで、どの会社でも最低8%は支払う必要があります

たとえば:

  • 月給が2,500ユーロの場合
    → 年間で 2,500 × 12 = 30,000ユーロの年収
    → その8% → 2,400ユーロが休暇手当として支給される、という計算です。

自分メモ:

私の場合は会社との取り決めで「8.33%」。ちょうど1ヶ月分のお給料の金額が休暇手当としてもらえます。8%以上であれば会社ごとに決めてOKになっています。

法律上もらえることにはなっていますが、契約書に記載されているかは契約前にきちんと確認を。

3. いつもらえるの?支給時期と方法

オランダでは、休暇手当はたいていの場合:

  • 年に1回(5月〜6月)にまとめて支給される
  • 毎月のお給料から少しずつ貯めておき、5月末に一括でもらえるイメージ

ですが、会社によっては:

  • 毎月の給与に含まれている(組み込み型)
  • 2回に分けて支給する(5月と11月など)
  • 退職時に未払い分がまとめて支給される

という場合もあるそうです。

4. 税金はかかるの?手取りはどれくらい?

休暇手当は、通常のお給料と同じく所得税の対象になります。
つまり、もらえる額のすべてが手元に残るわけではなく、税金が引かれた手取り額として振り込まれます。

所得税計算ツールを使うと、自分の所得税を計算することができます。いろんなサイトがあるのでここで個別のツールは掲載しませんが、「tax return nl caluculator」などの検索キーワードで検索すると所得税計算ツールが使えるサイトが出てきます。

5. なぜこの制度があるの?|オランダらしい考え方

オランダは、「働くこと」だけでなく「休むこと」も大切にする国です。
この休暇手当の制度は、「ちゃんと休んでいいんだよ」という文化の表れでもあります。

  • 有給をとっても生活が困らないように
  • 長めの旅行に行きやすいように
  • リフレッシュすることで、また元気に働けるように

という考えがこの制度を支えています。

6. その他|わかりづらいところを整理

Q1:働き始めたばかりの年でももらえる?

A:その年に働いた月数に応じて日割り支給される。1月から働いていれば全額、5月入社なら約7か月分、というイメージ。

Q2:退職するときはどうなる?

A:未払いの分が最終給与にまとめて支給される。

Q3:休暇手当はどこに使うの?

A:使い道は自由。もともとは「休暇中の生活費」のために支給されるもの。旅行や一時帰国に使う人が多いイメージ。

おわりに

オランダの休暇手当は、最初はちょっとわかりにくいけれど、制度のしくみを知ると「働きやすさ」の背景が見えてきます。この記事は、自分自身のためのメモとして書きました。
そして、同じように迷っている誰かのヒントになればうれしいです。

 

🔍 参考リンク

制度は法律に基づいていますが、細かな運用は会社や契約によって異なります。
ご自身の雇用契約書や給与明細をご確認のうえ、ご不明な点は雇用主またはHR部門に確認することをおすすめします。