オランダ暮らしログ|旅と日々のまにまに帖

オランダ在住者による、暮らしと旅行の情報ブログ。現地生活のこと、観光スポット、旅の記録を綴ります。

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ミュージアムカードで巡るH’ART Museum|静かに楽しむアムステルダムの美術館

アムステルダムで静かにアートを楽しみたいとき、私が毎年のように訪れている場所があります。それがH'ART Museum(旧 Hermitage Amsterdam)です。ミュージアムカードを使えば追加料金なしで何度でも入れるので、「また来よう」と思える気軽さも魅力のひとつ。

今回は、そんなH'ART Museumに行ってきた記録を、自分へのメモも兼ねてまとめておこうと思います。展示の内容や建物の雰囲気、アクセスや所要時間の目安まで。まだ行ったことがない方にも参考になればうれしいです。

www.hartmuseum.nl

1. 年に一度は訪れたくなる美術館

H'ART Museumの外観

H'ART Museumは、アムステルダム中心部の川沿いに建つモダンな美術館。一定の期間で内容が変わる企画展と、併設されているMuseum van de Geest(精神の博物館)、Amsterdam Museum(アムステルダム博物館)が同時に見られるのが大きな魅力です。

そのため、一度の訪問で思っていた以上に多くのアートに触れられます。展示数も多く、じっくり見るとあっという間に時間が経ってしまいます。

今回はMuseum van de Geestには行かなかったのですが、Amsterdam Museumではレンブラントとフェルメールの展示を見ることができました。特に印象に残ったのは、ライデン・コレクションからのレンブラントの自画像と、フェルメール『ヴァージナルの前に座る若い女性』。 展示室はH'ART Museumより混んでいて、企画展の人気の高さを感じました。

レンブラント作『Self-Portrait with Shaded Eyes(1634)』

フェルメール作『Young Woman Seated at a Virginal(1670-75)』

2. 今回の展示と印象に残った作品

H'ART Museumでのメイン展示は、1600年代から現代にかけてのアムステルダムの街と人々の暮らしに関するものです。行くたびに毎回展示内容が変わる訳ではないものの、昔の地図、街の様子を描いた絵画、人物画、生活道具など、アムステルダムの歴史を視覚的に辿ることができて、毎回自分が気になるものもその日によって異なります。

今回の訪問で特に印象に残ったのは、かつてアムステルダム海軍本部の会議室の壁を飾っていた紋章入りのトロフィー。大きな丸い板にシンボルが描かれており、細部のデザインや色使いに引き込まれました。

作者不明『Two trophies of arms of the Amsterdam Admiralty(1665)』

そのほかにも、現代アートとの対比展示もあり、過去と現在のアムステルダムを同時に感じることができる構成になっていました。

3. 建物全体の雰囲気と来場者の層

美術館の中庭。たくさんの人が日光浴を楽しんでいました。

H'ART Museumの建物は、モダンでとても明るく開放的な造りです。白を基調とした内装に、広々とした通路と天井の高さがあり、作品を静かに味わえる空気が流れています。

この日訪れていたのは、年配のご夫婦やカップルが多く、子ども連れの方は少なめ。全体的に落ち着いた雰囲気で、美術館全体の空気も静かで心地よかったです。 また、オランダ語を話している人が多く、観光客というより地元の人が多い印象でした。

館内の中庭では、たくさんの人がベンチで日向ぼっこを楽しんでおり、売店もにぎわっていました。

4. 設備と使いやすさについて

館内はとても清潔で、バリアフリー対応もしっかりしていました。通路が広いので車椅子の方も移動しやすそうですし、お手洗いが複数箇所に配置されているのもありがたいポイント。

スタッフの方も親切で、英語も通じるので観光客にも優しい印象でした。

5. 写真撮影について

H'ART Museumでは、写真撮影が比較的自由にできる点もありがたかったです。展示室にはスタッフの方もいますが、写真を撮っていても特に注意されることはなく、撮影OKな雰囲気でした。

ただし、展示されている作品に近づきすぎるとスタッフが声をかける場合もあるので、距離感には注意したいところです。建物や空間を楽しみながら、マナーを守って撮影すれば、素敵な記録が残せます。

6. アクセスのしやすさ

アムス中心部やメトロから向かう時にはこの橋を渡ります。

H'ART Museumは、最寄りのメトロ駅(51・53・54番のWaterlooplein駅)から徒歩5分もかからないほどの好立地。道もわかりやすく、初めて訪れる人でも迷うことはないと思います。駅からの道も歩きやすく、旅行中の立ち寄りにもぴったりです。

7. ショップとカフェも充実

H'ART Museum の Grand Café

H'ART Museum内にはミュージアムショップと小さなカフェも併設されています。

ショップには、展示にちなんだアート本やポストカード、衣類やアクセサリーなどの雑貨まで幅広くそろっており、ちょっとしたギフトや旅の記念にもぴったり。

カフェは展示を見終えたあとにひと息つくのにちょうどよく、静かで落ち着いた空間が広がっていました。ショーケースには老舗洋菓子店のPatisserie Holtkampのケーキが並んでいました。

8. 所要時間の目安とおすすめポイント

H'ART Museum単体であれば、展示をざっと見るだけなら30分ほど。ただ、併設の2つのミュージアムも合わせてまわるなら、それぞれ30分〜1時間は見ておくと良いと思います。

私はいつも2時間程度を目安に、ゆったり見てまわるようにしています。

静かな時間を過ごしたい人、美術館をはしごしたい人には本当におすすめです。

9. おわりに|ミュージアムカードがあればもっと身近に

ミュージアムカードを使えば、H'ART Museumのような人気館にも追加料金なしで何度でも入場できます。今回もカードのおかげで「行ってみようかな」という軽やかな気持ちで立ち寄れました。

オランダでの暮らしのなかに、こうした静かな贅沢を取り入れることができるのは、ミュージアムカードのおかげだと思っています。

ぜひまた、季節が変わったころに再訪したい場所です。

 

ちなみに、H'ART Museumはミュージアムカードで無料入館できました。
まだカードを持っていない方や、旅行者でも使えるの?と気になった方は、こちらの記事に詳しくまとめています。

holland-life.com

 

*おまけ*

美術館のポスターとぴかちゃん。