海外旅行や出張の前に必要になる「ESTA(エスタ)」や「ETA(イーティーエー)」。 それぞれアメリカやイギリスに入国する際に必要な電子渡航認証ですが、申請時に代行業者のサイトに間違ってアクセスしてしまう人が後を絶ちません。
もちろん、代行業者のすべてが悪質なわけではなく、英語が苦手な方や申請に不安がある方にとっては役に立つ存在でもあります。 でも、「自分で公式サイトから申請したい」と思っていた人が、知らないうちに代行業者のサイトに申し込んでしまうのは避けたいところです。
実は私自身も、アメリカとイギリスに渡航する際に申請を行い、両方で代行業者のサイトにアクセスし、高額な手数料を支払いそうになった経験があります。
この記事は、そんな実体験をもとに「同じ失敗をしてほしくない」という思いで書いています。少しでも、どなたかの参考になれば幸いです。
- 1. ESTAとETAってなに?
- 2. 実体験|代行業者に引っかかりかけた話
- 3. なぜ間違えやすいの?
- 4. 私が伝えたい「防ぐためのポイント」
- 5. 代行業者が悪いわけではないけれど…
- 6. おわりに|同じ失敗をしないために
1. ESTAとETAってなに?
(1) ESTAとは(アメリカ)
アメリカに観光や出張などで渡航する際に必要な事前オンライン申請です。日本を含むビザ免除プログラム参加国の国民が対象です。
- 正式名称:Electronic System for Travel Authorization
- 対象国:アメリカ
- 有効期間:2年間(パスポートと同時に失効)
- 料金:US$21(約3,200円前後)(2025年5月時点)
(2) ETAとは(イギリス)
イギリスに入国する際に必要な電子渡航認証。こちらも短期滞在者向けで、2024年に新しく導入されました。
- 正式名称:Electronic Travel Authorization
- 対象国:イギリス
- 有効期間:2年間(またはパスポート有効期限まで)
- 料金:£16(約3,100円)
2. 実体験|代行業者に引っかかりかけた話
(1) ESTA(アメリカ)の申請時
「ESTA application」と検索して、一番上に出てきたサイトにアクセス。見た目も丁寧で「これが公式だろう」と思い、そのまま個人情報を入力し、約9000円の支払いも完了させてしまいました。
ところが、届いたメールがシンプルすぎるため、念の為と思い調べてみると公式ではないことが分かりました。
慌てて問い合わせたところ、キャンセル・返金に応じてもらえましたが、本当に冷や汗ものでした。返金してもらえたのは運が良かっただけかもしれません。
(2) ETA(イギリス)の申請時
ETAのときも似たような流れ。「ETA application」と検索し、表示されたサイトから申請を始め、パスポート番号を入れて自分の写真も取り込み、いざ最後の支払い画面で「約€50」と表示されて違和感が。
「同僚は出張時に申し込んで£10くらいだったって言ってたはず」と思い出し、確認してみると、やはり代行業者のサイトでした。
今回は支払い前に気づけたので被害ゼロで済みましたが、もし思い出していなければ、また高い手数料を払っていたかもしれません。
3. なぜ間違えやすいの?
- Google検索の上位に公式ではなく代行業者サイトが出てくる
- 公式サイトと見えるような表示がマークがある
- 金額がそれほど高くはなく「ちょっと高いけどこんなものか」と思えるような金額
4. 私が伝えたい「防ぐためのポイント」
①URLを公式で確認する
- ESTA(アメリカ):https://esta.cbp.dhs.gov/
検索に頼るのではなく、信頼できる情報源(大使館や政府公式)からアクセスすることが大切です。
②金額をチェックする
- ESTAは$21、ETAは£16。
- これより明らかに高い場合は、代行業者の可能性大!
③サイトの注意書きを読む
ページの下の方や小さな文字に「当社は代行業者です」と書いてあることがあります。焦らずスクロールして確認するクセをつけましょう。
5. 代行業者が悪いわけではないけれど…
中には正しく業務を行っている代行業者もあります。 でも、自分で申請すれば簡単に済む手続きに、余計な手数料を払うのはもったいないと私は感じました。
スマホでも簡単に申請できるので、「まずは公式で試してみる」が一番安心です。
6. おわりに|同じ失敗をしないために
私がESTAとETAの申請で間違えそうになった体験は、正直に言えば「ちょっと恥ずかしいミス」でした。ですが、それをあえてここに書いたのは、同じことが誰にでも起こりうると本気で思ったからです。
旅行や出張の準備中、情報が多すぎて焦ってしまうことってありますよね。 でも、ほんの少し立ち止まって「このサイト、本当に大丈夫?」と確認するだけで、無駄な出費やトラブルを避けられます。
この記事が「うっかり間違えそうだったけど、思いとどまったよ!」という人を1人でも増やせたら、とても嬉しいです。
安全で楽しい旅になりますように。