オランダ暮らしログ|旅と日々のまにまに帖

オランダ在住者による、暮らしと旅行の情報ブログ。現地生活のこと、観光スポット、旅の記録を綴ります。

MENU

オランダで働くとき、語学力はどこまで必要?日系企業での実体験から

「オランダで働いてみたいけど、英語に自信がない」
そう感じている方は、きっと少なくないはずです。わたし自身、オランダに来た当初は英語が得意なわけではなく、英語でメールを書くことも電話を取ることも、ひとつひとつが挑戦でした。

この記事では、オランダ在住4年目のわたしが、実際にどんな言語環境で働いてきたか、語学に関してどんなことに戸惑い、どうやって乗り越えてきたかをお伝えします。そして最後に、「語学に不安がある人でも働ける仕事ってあるの?」という疑問にも触れています。

1. オランダの職場は英語?オランダ語?

わたしがこれまで働いたオランダ国内の職場は4社。すべて日系企業や日本人が多く関わる職場だったため、基本的に日本語が通じる環境でした。ですが、ローカル人材は日本語を話さない人ばかりだったため、英語でのコミュニケーションは必須でした。

たとえば、社内チャットやチーム会議では英語が使われることが多く、海外とのやり取りやドキュメントもほとんどが英語です。とはいえ、日常の業務で求められる英語は、いわゆるビジネス英語の基本的なものが中心で、完璧な文法や流暢な会話力は必要ありません。

一方で、オランダ語が求められる場面は、わたしの経験ではほとんどありませんでした。ただ、オランダ出身の同僚とカジュアルに話すときは、挨拶やちょっとした日常会話をオランダ語でしてみるよう心がけています。文法は間違っていても、「話そうとしてくれている」という気持ちはきちんと伝わると感じています。

2. 語学力でつまずいたことも、もちろんありました

オランダで働き始めた頃、語学面で困ったことは一度や二度ではありません。
たとえば、日本では得意だったExcelも、ツールや用語が英語だとわからず作業が止まってしまったり、電話を受けたものの相手の用件をうまく聞き取れなかったり。英文メールの型もすべてゼロから覚えるところからのスタートでした。

「英語ができない」と思われるのが怖くて、最初は自信のなさを隠すようにしていましたが、いま思えば、そんな自分にもできることはちゃんとあったのだと思います。

3. 語学力は、後からついてくる。工夫しながら慣れていけばいい

英語が得意ではなかったわたしが、仕事で使えるレベルに近づけたのは、いくつかの工夫を続けてきたからだと思っています。

たとえば、メールはDeepLなどの翻訳アプリを使って下書きし、文法の正しさや言い回しを確認しながら仕上げていました。いまはCopilotのようなAIもあるので、文章の構成やトーンまで整えてもらうことができ、とても助かっています。正直、英語の知識があっても、時間をかけて書くよりAIに頼んだほうが効率的なことも多いです。会話の練習には、発音特化の語学アプリを使って、毎日少しずつでも声に出して話す練習をしました。

また、「聞き返すことに遠慮しない」という姿勢も大切にしてきました。何度でも聞き返して確認することは恥ずかしいことではなく、むしろきちんと伝わることを大事にしているという姿勢として受け取られることが多いように感じます。

4. 語学力より大切だと感じたもの

実際に働いてみて思うのは、語学力のみではなく、「伝える意欲」や「人柄」も大切だということです。

どんなに語彙が少なくても、誤解のないように丁寧に伝えようとする姿勢、そしてわからないことを素直に聞けること。そういった姿勢が評価される場面を何度も見てきましたし、わたし自身もそうやって信頼を築いてきたと思います。

5. TOEICやIELTSのスコアって、必要?

これはよく聞かれる質問ですが、結論から言うと「オランダではあまり役に立ちません」。
特にオランダの一般企業では、TOEICやIELTSのスコアそのものが評価されることはほとんどなく、英語力はできて当然という前提で見られることが多い印象です。

ただし、日系企業に応募する場合は、参考情報として好意的に受け取られる可能性はあります。あくまで補足材料のひとつと考えておくとよいと思います。

6. 語学学校に通っている人は多い?

オランダでは、移住後に語学学校に通う人も多くいます。わたしのまわりでも、英語のブラッシュアップやオランダ語の習得を目的に週1回通っている人がちらほらいます。大手の語学学校から市が運営するプログラムまで選択肢も豊富ですし、自分のレベルや目的に合わせて無理なく始められる環境が整っている印象です。

とはいえ、必ずしも語学学校に通わなければ仕事ができないというわけではありません。実務の中で覚えていくことも十分に可能ですし、実際に私もそのスタイルでここまで来ました。

7. 語学に自信がなくても応募できる仕事はある?

英語やオランダ語にあまり自信がなくても応募しやすい仕事としては、飲食業のお仕事が挙げられます。特に日本人が経営する日本食レストランでは、日本語が通じる環境が整っていることがあります。

ただ、「まったく話せなくてもOK」というわけではありません。基本的な挨拶や受け答え、簡単な説明ができる程度の語学力は必要です。とはいえ、最初から完璧を目指す必要はなく、「これから覚えていきます」という意欲さえあれば、受け入れてくれる職場もたくさんあります。

8. まとめ|語学力に不安があっても、自分らしい働き方はできる

オランダで働くにあたって、英語力や語学力はたしかにある程度必要です。
でも、それ以上に大切なのは、自分がどう働きたいか、どんなふうに周囲と関わっていきたいかという姿勢や気持ちだとわたしは思います。

完璧じゃなくてもいい。仕事をしながら少しずつ覚えていくことはできます。
語学に不安があっても、意欲と行動力があれば、きっとあなたに合った働き方は見つかるはずです。

 

\合わせて読みたい/

holland-life.com

holland-life.com